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Vo.3『ビートニク』

60年代を語る上でやっぱりでてくるこの単語。
カウンターカルチャー(対抗的文化)の先駆けとして、
50年代に生まれた若者たちの文化を指しています。
当時の若者たちは、大人たちの作る見せ掛けの幸福の図式が
実はまったく中身のない虚像であることに辟易し、体制に反することで、
精神的な自由と自らの本来の姿を追求することを美徳と考えていました。
60年代の若者もこの精神性のようなものは受け継いでおり、
後のフラワームーブメントやヒッピー文化、
そしてニューエイジと呼ばれる思想に至るまで、
多分に影響を及ぼすことになります。

この文化の起点となり、教祖的に崇められたのがジャック・ケルアック、
アレン・ギンズバーグ、ウィリアム・バロウズの3人の作家たちです。
彼らは、閉塞したアメリカ社会の中ではじき出されたアウトサイダー達で、
体制や法律、社会的な枠組みに適応することが出来ず、ドラッグ、放浪など
その時代に潜む闇を描きだし、
常に個性を尊重して自分らしくあろうとした人達なのです。

これらの作家の作品をバイブルとするアーティストは多く、
有名なところではドアーズなどはケルアックの「路上」がなかったら
存在しなかったのでは?などとも伝えらています。

さて、現在でもよく使われる言葉に「ドロップアウト」というのがありますよね。
一般的には途中で投げだすとか、もうやーめた、なんていう感じで
ネガティブな表現として受け取られることが多いこの言葉ですが、
本質的な語源としては大きく異なると私は考えます。
この言葉もビートジェネレーションと呼ばれる世代から生まれた言葉で、
あらかじめ与えられた人生を自ら捨て去り、
終わりのない放浪の旅に出るという若者側から解釈すると
非常にポジティブな感覚として受け取れる言葉ではないのかと思います。
先にあげたドアーズの曲の一節から言い換えれば
「Break On Through to the other side」
いわゆるブレイクスルー思考といわれるポジティブシンキングの一種として
捉えられるのではないでしょうか。

ブレイクスルー思考とは目の前にある壁(問題や障害物)そのものに
価値を見出し、そのすべてを「順調な試練」として受け止めることによって、
その壁を自分の中に吸収しながら成長し、
見た目閉じられているかのように見える状況を軽々と突破していくような
発想法のことを指します。

時代は違えど言葉の解釈の違いは世代によって異なるものなんですね。
興味のあるかたは今回ご紹介した作家たちの代表作を下記しますので
一度ご一読ください。人生観が変わるかもしれません(^^)

  ・「路上」/ジャック・ケルアック
  ・詩集「吠える」/アレン・ギンズバーグ
  ・「裸のランチ」/ウィリアム・バロウズ

  ※「裸のランチ」はデビット・クローネンバーグ監督によって
    映画化されています。

(文/しぽりな)






Vo.2『アメリカンなダイエット』

アメリカンなカルチャーをご紹介するこのコーナー。
今回はズバリ、アメリカンなダイエット。
カルチャーのカテゴリに入るか大いに微妙ですがお付き合いください。

イキナリですが、ビリーズ・ブートキャンプっておそらく皆さんご存知ですよね。
私も通販チャンネルでたまたま見かけて、その驚くべきダイエット効果に
「ホントかなぁ〜?」といぶかしんでおりましたが、
あれよあれよというまに日本で大ブレイク!
(本国アメリカではそれほどでもないと聞きますが…)
当然ミーハーなウチの奥さんも興味津々で、
もっかDVDの購入を検討中(マイクロダイエットの次はこれか…)
非常に悩ましいところです。

さて、今を遡ること25年前。ビリーと同じようにエクササイズのビデオを発表し、
世界的にヒットさせた人がいます。
その人の名はジェーン・フォンダ。
若い人は知らないかも。私の世代的にはやはりバーバレラの人でしょうか。
お父さんはかの名優ヘンリー・フォンダ。
弟さんもこれまた有名なピーター・フォンダ。イージーライダーのあの人ですね。
そんな芸能一家に生まれた彼女はかなりドラマチックな人生を歩んでおります。

『コールガール』(1971年)と『帰郷』(1978年)で
二度のアカデミー主演女優賞を受賞した彼女は、1965年、映画監督の
ロジェ・ヴァデムと結婚(1973年に離婚)
1973年に反体制運動家のトム・ヘイドン氏と再婚(1989年に離婚)してから
ベトナム戦争の反戦運動を積極的に行っていました。
ベトナム戦争末期の1972年には「アメリカ軍兵士のための反戦運動」として
北ベトナムを訪れ、その時にアメリカ軍機を撃墜するために設けられた
高射砲に座り、北ベトナム軍のヘルメットをかぶってポーズをとるという
危ない行為もしています。当然のごとくベトナムに派兵された兵士や
帰還兵たちに長年に渡って批判を浴びることになり「Hanoi Jane」などと呼ばれ
非国民扱いされた時期もありました。
そんな彼女が実際にベトナムに赴いた時ベトナムの娼婦たちが
いわゆる典型的なアメリカ美人顔に整形手術を受けていることを知り
愕然とします。自ら演じてきたハリウッド映画がそんなところにまで
悪しき影響を及ぼしたことに落胆した彼女は、エクササイズにより、
自らの体を自らが望むようにシェイプアップすることを後に提案するのです。
ただ単純に体重を減らすだけではなく、バランスよくシェイプアップされた
引き締まったボディラインが美しく、格好いいとされるようになったのは
このときからといわれています。
ジェーン・フォンダの「ワークアウトブック」(1981年)
「ワークアウトレコード」(1982年)はベストセラーになり、
世界中で一大ブームを巻き起こすことになります。

スリムという概念は個別に解釈は異なると思いますが、
ビリーにしろジェーンにしろ、ただ単に痩せるのではなく、自らの基本的な
体型をいかにシェイプアップさせ維持させることができるのかが
根本的な理念であるような気がします。
(文/しぽりな)






このページでは、主に60年代以降のアメリカのカルチャーを
時代的背景をなぞりながらご紹介していきたいと思います。
第一回は映画です。

Vo.1『アメリカン・ニューシネマ』

 60年代といえば、キューバ危機、キング牧師による市民権運動、
ケネディ大統領暗殺、ベトナム戦争と国全体に影響を及ぼすような
出来事が立続けに起こっていた時代です。そんな退廃的な時代背景を
反映してか、この頃の映画にはいわゆるハッピーエンドはありませんでした。

 『俺たちに明日はない』『明日にむかって撃て』『イージーライダー』など、
病んだアメリカを象徴するような映画がたて続けにヒットします。
 これらの、一般的にアメリカンニューシネマと呼ばれる作品に共通するのは、
主人公が反体制的な人物であり、体制に対して敢然と戦いを挑むのですが、
最終的には体制側に屈し、個人の無力さを思い知らされて幕を閉じる結末が
多いことが挙げられます。

 以下に代表的な作品をご紹介いたします。
時代性を感じるものばかり(いい意味で)ですので、雰囲気を味わいたい方に
ぜひお勧めいたします。(文/しぽりな)

■アメリカン・ニューシネマ10選

『俺たちに明日はない』(1967)
監督:アーサー・ペン
出演:ウォーレン・ベイティ/フェイ・ダナウェイ

※とにかく壮絶なラストシーンがあまりにも有名なアメリカンニューシネマの
代表的傑作。


『ワイルドバンチ』(1968)
監督:サム・ペキンパー
出演:ウィリアム・ホールデン/アーネスト・ボーグナイン

※ラストの壮絶な銃撃戦は映画史に残るバイオレンス映画の金字塔。
後のアクション映画に多大な影響を及ぼしたことでも有名。

『イージー・ライダー』(1969)
監督:デニス・ホッパー
出演:ピーター・フォンダ/デニス・ホッパー/ジャック・ニコルソン

※1969年の公開当時、世界中でたくさんの若者に受け入れられた
不滅の傑作。時代性を反映したストーリーは今見ても古さを感じません。


『明日に向かって撃て!』(1969)
監督:ジョージ・ロイ・ヒル
出演:ポール・ニューマン/ロバート・レッドフォード/キャサリン・ロス

※実在の銀行強盗ブッチ・キャシディとサンダンス・キッドの物語。
ラストシーンのストップモーションは映画史に残る名シーンとして
よく知られています。


『真夜中のカーボーイ』(1969)
監督:ジョン・シュレシンジャー
出演:ジョン・ヴォイト/ダスティン・ホフマン

※大都会の底辺で生きる二人の男の固い友情と破滅へと向かう姿を
描くアメリカン・ニューシネマの代表作。


『いちご白書』(1970)
監督:スチュワート・ハグマン
出演:ブルース・デイヴィスン/キム・ダービー

※学園紛争に巻き込まれた男女の恋愛物語。
バフィ・セント・メリーの歌う主題歌“サークル・ゲーム”の切なさが作品を
象徴しています。


『フレンチ・コネクション』(1971)
監督:ウィリアム・フリードキン
出演:ジーン・ハックマン

※『ブリット』『ダーティー・ハリー』に並ぶ刑事アクションの歴史的名作。
1971年のアカデミー賞では作品賞、監督賞など5部門で受賞。


『ファイブ・イージー・ピーセス』
監督:ボブ・ラフェルソン
出演:ジャック・ニコルソン

※『イージー・ライダー』の酔いどれ弁護士役で注目を集めた
ジャック・ニコルソンが、中産階級からドロップアウトした男を演じた
アメリカン・ニューシネマ。


『ダーティー・メリー/クレイジー・ラリー』(1973)
監督:ジョン・ハウ
出演:ピーター・フォンダ/ビック・モロー

※現金強奪に成功した若者3人組と一味を追う警察側のカー・アクションに
よる追跡劇。


『スケアクロウ』(1973)
監督:ジェリー・シャッツバーグ
出演:ジーン・ハックマン/アル・パチーノ

※ヒッチハイクでアメリカ大陸を横断する2人の男の友情を描く。
ロードムービーの佳作。ちなみにスケアクロウとは『かかし』の意。


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